四季の便り NEWS OF FOUR SEASONS

○【春】 一本桜と麻績神社春祭り

自然豊かで高低差のある座光寺には春の見所が満載です。南アルプスを望むように一斉に咲き誇るリンゴの花々。整然と並んだ青苗の上を颯爽と飛翔するツバメの雄姿。そして春の訪れとともに咲き誇る桜、桜、桜。南信州には一本桜が多くそれぞれ個性的な趣をもっていて、これらを巡る桜守の旅が好評です。この一本桜の中でも群を抜いて有名な「麻績の里舞台桜」が咲き誇るころ、舞台桜のある麻績神社では春祭りが挙行されます。
寛政年間から続く伝統的な祭りのハイライトは、梅王丸・松王丸・桜丸の可愛い三兄弟に惹かれて練り歩いた大きな屋台獅子が神社の石段をダン・ダン・ダンと駆け上がり、舞台桜のすぐ隣で獅子花を奪いに来た善男善女を振りほどこうと暴れまわる祭りの締めくくりの大立ち回りです。毎年大勢の見物客で賑わうこの祭りが済むと、農作業が本格的に始まります。



○【夏】ホタル舞う里

初夏の夜、暗闇に光るホタルの輝きは人々にほのぼのとした暖かさを感じさせてくれます。ホタルが棲むことが豊かな自然の象徴だからでしょうか。座光寺には最下段の段丘崖の清水が湧き出るところに体長2cmほどのゲンジボタルがたくさん棲んでいます。ゲンジボタルの発光は西日本の2秒型と東日本の4秒型に分けられますが、座光寺のゲンジボタルは東日本型です。田んぼには少し小型のヘイケボタルが発生します。ゲンジボタルと入れ替わるように見ることができるようになります。地域では、毎年ホタル観察会を開き、これからもホタルが安心して暮らせる、そして人も安心して暮らせる自然豊かな座光寺を守っていくことに、思いを新たにしています。



○【秋】実りの秋

座光寺の秋は慌ただしい、季節を通じて様々な果物が収穫を迎えるからです。まだ暑い盛りのモモの収穫から始まり、ナシ、リンゴそしてこの地域の特産品「市田柿」の収穫まで休む暇がありません。果物は年に1回しかできません。ですからこの時期は忙しい中にも生産する農家の皆さんにとって一番喜び深い時なのです。消費者の皆さんにおいしい果物をお送りするためには、色や大きさなど充実した果実から収穫します。早すぎても遅すぎてもだめなので、適期を見極めるのが大切なポイントです。



○【冬】福はうち、福はうち

1年で最も寒い2月3日の節分、元善光寺でも恒例の豆まきが行われます。本堂に集まった参拝客に僧侶や信徒が一年間の家内安全、無病息災の願いを込めて豆をまきます。元善光寺では、「鬼も悟れば仏になる」として、「福は内」の言葉だけを繰り返して豆まきをします。寒く長い冬、一瞬暑く燃え上がるひと時です。