南本城の植物見学会を開催しました

2022年06月05日|新着情報

麻績の里振興委員会では毎年、この季節に県史跡・南本城に自生するササユリをはじめとする里山の植物を観察する会を開催しています。

今年は6月4日(土)午前7時から地域の皆さん22名が麻績の里舞台桜前に集合し、同委員会2班の浅野班長のあいさつの後、講師をお願いしている小林正明先生から「マスクをするのが習慣化しているこの頃だが、この場所から座光寺に自生する植物を観察しながら里山の初夏を楽しんで欲しい」とのお話がありました。

舞台桜前に集合して浅野班長(右端)のあいさつを聞く参加者の皆さん

その後、麻績の広場周辺や麻績神社の森に自生するアラカシ、ソメイヨシノ、ヒメジオン(帰化植物)、コオゾリナ(茎や葉にある剛毛が剃刀のように鋭いことから名づけられた)、シロツメクサ(クローバー)などを目視しながら、小林先生の「植物はお互いに高さ競争、光の獲得競争をして生き残っている」などのお話しを聴きながら実際に手に取って観察していました。

新緑の遊歩道で小林先生の説明を聴く参観者の皆さん

その後、朝露の残る南本城に足を踏み入れ、麻績神社周辺に自生し冬に赤い実をつけるアオキ、神社の森にふさわしいサカキ(地域の皆さんは「ソヨゴ」で代用していたとのこと)、梅雨の花と言われる野アザミ、雄株から雌株に性転換するというマムシグサ、小さな可憐な花をつけるバイカツツジなど南本城に自生する個性豊かな植物たちを小林先生の説明に足を止めつつ、1時間ほどの観察と散策を楽しみました。

梅花ツツジの可憐な花

名前は「ボロギク」ですが可愛い花です

そして、新しく案内看板を設置するなど私たち2班のメンバーが自生地を整備している長野県の絶滅危惧種の「ササユリ」は、明るい日差しが降り注ぐ斜面に2輪ほど開花しており、その可憐な薄紅色の花に参加者一同、癒されました。

新しく設置した「ささゆり自生地」の看板

今年も可憐な花を見ることができました

最後に、当委員会の筒井委員長から「本日は小学校の参観日で子どもさんの姿がなく残念だったが早朝から大勢の皆さんに参加いただき、またササユリの開花も間に合って初夏の南本城を楽しんでいただけたと思う」と、お礼のあいさつがありました。

あいさつする筒井委員長

私たち麻績振では引き続き、南本城に生育する希少植物などの保護活動を続けていきますので、一緒に貴重な植物を大切に見守っていきましょう。

 

以上、麻績の里振興委員会情報隊からの報告でした。

北村 稔

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