南本城の植物見学会を開催しました
麻績の里振興委員会では毎年、この季節に南本城に自生するササユリをはじめとする里山の植物を観察する会を開催しています。
コロナ禍の中、昨年は中止となりましたが、今年は5月30日(日)午前9時から子供たちを含む20名余が参加し、開催しました。
見学会に先立ち、講師をお願いしている小林正明先生から「例年、ササユリの時期に観察会を開催しているが、こういう時代で地域の活動がしにくい中ではあるが、野外で距離を取って里山を楽しんで欲しい」とのお話がありました。
まずはじめに、集合地点の麻績の里舞台桜の前の広場に自生するニワゼキショウ(赤紫色の花)、エゾオオバコ(新しい品種が入ってきている)などを観察。特にシロツメクサ(クローバー)は、「江戸時代末期にオランダから輸入されたガラス製品の間に詰め物(詰め草)としてとして使用された草の中に混じっていた種が発芽したもの」であること、「植物は、光の獲得競争をして生き残っている」ことなど、植物の名の由来など小林先生のお話を聴きながら実際に手に取って観察していました。
その後、新緑の南本城に足を踏み入れ小林先生の説明に足を止めつつ散策を楽しみました。神社周辺に自生し冬に赤い実ををつける「アオキ」、茎や葉にある剛毛が剃刀のように鋭いことから名づけられた「コウゾリナ」、新しい葉が出ると古い葉が落ちる「ユズリハ」、梅雨の花と言われる「野アザミ」、雄株から雌株に性転換するという「マムシグサ」など南本城に自生する個性豊かな植物たちを観察しながら新緑の里山を楽しみました。
そして、長野県の絶滅危惧種に指定されている「ササユリ」は自生地にたった一輪開花しており、その可憐な花に参加者一同、癒されました。
私たち麻績振では引き続き南本城に生育する希少植物などの保護活動を続けていきますので、一緒に貴重な植物を大切に見守っていきましょう。
以上、麻績の里振興委員会情報隊からでした。